120fpsでスマホゲームを遊びたいからと、画面のリフレッシュレートだけ見て購入ボタンを押そうとしていないか?

画面が144Hzだからゲームも全部滑らかに動くと思い込んでいるなら、一度指を止めるべきだ。

REDMAGIC 11S Proは上位モデルだと172,800円に達する。 画面の数字とゲームの描画を同じものだと信じて飛びつくと、大金を払った後に頭を抱えるはずだ。

高い買い物で泣きを見ないために、数字の裏にあるからくりを暴いていく。

120fpsと画面Hzのズレ

本文図解1

画面が144Hzで更新できる能力と、ゲーム自体が画面を描き出す枚数はまったく別の話だ。 端末側が1秒間に144回画面を書き換えられても、ゲームが60枚しか絵を出さなければ宝の持ち腐れになる。

カタログの派手な数字に釣られたゲーマーには厳しい現実が待っている。

Call of Duty Mobileのように、ゲーム自体が144fpsを出せるタイトルなら画面の速さを丸ごと生かせる。 だが原神のようなタイトルでは端末が隙間に疑似フレームを挟み込んで見かけを144fpsに引き上げるフレーム補間を使う。

自力で走るのと背中を押してもらうのくらい挙動の性質が違う。

補間で作った映像は見た目こそ滑らかだが、操作の入力遅延はそのまま残る。 崩壊:スターレイルを最高画質で動かした検証では平均47fps台まで落ち込んだ記録すらある。 タイトル側の負荷が重すぎれば、120fpsの看板など一瞬で吹き飛ぶだろう。

補間とネイティブの区別もつかないまま17万を差し出す気になれるか?

冷却ファンが熱ダレを止める

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ではこの高額な端末に何の価値があるのか。

この端末の真価は30分戦い続けた後に見せる粘り強さにある。 本体内部には毎分24,000回転する超小型ファンと、AquaCoreと呼ばれる水冷流路が仕込まれている。

スマートフォンは熱がこもると、故障を防ぐために処理能力を意図的に落とす。 普通のハイエンド端末が熱でコマ落ちを起こす中、この機種はファンを唸らせて熱を外へ吐き出し続ける。

負荷をかけ続けても処理能力の低下が5%前後に抑えられる理由は排熱構造にある。

ただし静まり返った部屋で遊べば、甲高いファンの回転音がはっきりと耳に届く。 音を気にする場所ではファンの回転数を手動で抑える工夫が欠かせない。 電源ケーブルを繋いで遊ぶ時はバッテリーを充電せずに基板へ直接電気を流すバイパス給電を使えば余計な発熱を減らせる。

230gとカメラ抜きの覚悟

本文図解3

ゲーム機としての性能を極限まで尖らせた代償は普段使いの使い勝手に跳ね返ってくる。 7,500mAhの超大容量バッテリーと6.85インチの全面ディスプレイは両手で構えて遊ぶには最高の舞台だ。

側面に備わった520Hzのタッチトリガーを叩けば、指の移動なしで射撃ボタンを押せる。

操作感は完全に携帯ゲーム機そのものだ。

だが本体重量の230gは伊達じゃない。

電車の中で片手持ちして文字を打とうとすれば、数分で手首が悲鳴をあげる。 背面のカメラも望遠レンズを省いた構成で、遠くの景色を綺麗に切り取る撮影は苦手だ。 通信回線も物理SIMカード限定で、eSIMは使えない仕様になっている。

日常の写真撮影や身軽さを第一に考える人が持つと、重い板切れを持て余して後悔するはずだ。

17万円を何に払うか

公式の価格は256GBモデルが149,800、512GBモデルが172,800円に設定されている。 microSDカードが入らない以上、容量の差額である23,000をケチると後で泣きを見る。

僕が納得できるのは、この価格の大半が冷却機構と専用ハードウェアの物理設計へ正当に注ぎ込まれている点だ。 ブランドの名前だけで中身の薄い端末を高く売る商売には本気で腹が立つ。

熱を逃がしてフレームを維持することだけに金をかけた無骨な塊には工学部生として素直に敬意を覚える。

尖りすぎた設計だからこそ、使う人間を強烈に選ぶ機械だ。

高画質な写真を残したい人や、通勤中に片手で軽く使いたい人は普通のハイエンド機を選ぶべきだ。 120fpsの数字だけに惑わされず、自分が遊びたいタイトルの対応方式を調べてから購入の判断を下そう。

出典