新しいKindle 16GB(2026年発売)の値札は29,980円。手に取ると140gで、2024年モデルから18g軽くなっている。

なのに画面は6インチ300ppiのまま。

ひと月前まで2万円を切っていた2024年モデルも、2026年9月に同じ値段へ改定されている。旧型が値上がりしたせいで、新型との差額が小さく見える売り場ができあがった。腹が立たない?

毎晩2024年モデルで読んでいる人ほど、この値札で手が止まるはずだ。ページの待ち時間と本体の重さに不満があるなら話は変わってくる。僕が知りたいのは、そのお金のうち設計に回っている分がいくらなのかという一点。

30%速くなったのは待ち時間

本文図解1

Amazonの説明は「書籍の表示速度が約30%向上」。どの操作をどう測ったのかは公開されていない。

ライブラリから本を開くとすぐに、旧モデルとの差は分かった。タップでもスワイプでもページが素直に付いてくる。Paperwhiteと並べても、操作によっては新型の方が先に表示される場面があった。

ページ待ちに毎晩イラついていた身には、たまらない速さだった。

ただし画面の精細さは据え置きになっている。並べて読むと、文字のキレは2024年モデルの方が少しだけ上に見えた。

速さと文字の輪郭は別物だと、新型に教わる羽目になった。

30%を画面の進化だと思って買った人は、開封初日に首をかしげるだろう。

140gが手首に残すもの

本文図解2

18gと聞いて笑った人も多いと思う。

厚さも8.0mmから6.9mmへ削られた。前面はベゼルとの段差が消えたフラットデザインになり、電源ボタンは右上へ移っている。

通勤バッグに放り込み、寝転がって片手で持つ。毎日の繰り返しで、薄さと軽さが少しずつ手首を楽にしてくれる。複数の端末を行き来しても、読書位置がすんなり揃うのも気持ちいい。

軽さには素直に惚れた。

防水とライトは上位機

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フラットな前面を見ると、Paperwhiteの仲間入りをした気分になる。

でも防水は非対応のまま。

PaperwhiteはIPX8の防水、暖色調整と自動明るさ調整、7インチの画面、最大12週間の電池を積んでいる。新Kindleは明るさを手で変えられるだけで、電池は最大6週間にとどまる。見た目だけ上位機に寄せて、中身の差はきっちり残してある。

風呂で読む人や布団の中で暖色の灯りにして読みたい人なら、いくら軽くても欠けた機能の穴は埋まらないだろう。軽さと防水、君ならどっちに払う?

バッテリー交換に対応する記載もある。ただ日本で部品を頼む窓口も費用もまだ見えていない。長く使える売り文句にしては中身が空っぽなので、僕は今の値段の内訳に入れない。

32GBは軽さを手放す

本文図解4

4千を足すと32GBモデルに手が届く。使える容量は約10.8GBから約24.7GBへ増える。

ただ背面がアルミになり、重さは162gまで戻ってしまう。2024年モデルの158gも超えてくる。

軽さを買いに来たのに、容量を足すと旧型の重さを追い越す。

笑うしかない。

コミックを端末に大量に溜め込む人以外は、16GBで足りるはずだ。

僕の勘定だと、旧モデルの元値から上がった1万円のうち、速さと軽さに払う設計代は半分くらいになる。残りは世の中の値上げに付き合わされた分だと思う。

2024年モデルでページ待ちと重さの両方にイラついている人だけが、新Kindleでその半分を取り返せる。片方だけの不満なら、今夜も旧モデルで続きを読めばいい。

出典