一言で言うと

Androidスマホ同士を近づけるだけでファイルを送れる「Tap to share」機能が開発中です。iPhoneのAirDropのような手軽さが、Androidにもやってきます。

何が起きた?

Android 17のベータ版とCanary版(開発者向けのテスト版)で新しい共有機能が見つかりました。名前は「Tap to share」。スマホ同士をかざすだけで写真やファイルを送れる仕組みです。

この機能はすでにAndroidに搭載されている「Quick Share」の拡張として開発されています。Quick Shareは2024年にGoogleとSamsungが共同で作った共有機能で、Androidスマホ同士でワイヤレスにファイルをやりとりできるものでした。

今回の新機能では、NFC(近距離無線通信)を使います。NFCはSuicaやマイナンバーカードの読み取りにも使われている技術で、端末同士を数センチまで近づけると通信が始まります。従来のQuick Shareでは相手の端末を画面上のリストから選ぶ必要がありましたが、Tap to shareなら「かざすだけ」で相手を特定できます。

どういう意味?

iPhoneにはAirDropという共有機能があります。写真を見せ合っている最中に「これ送って」と言われたらiPhone同士を近づけるだけで送信できる、あの機能です。

Androidにはこれに相当する手軽な仕組みがありませんでした。Quick Shareでもファイル共有はできますが、相手の端末名を一覧から探してタップする手間がかかります。人が多い場所だと似た名前の端末が並んで間違えることもありました。

ファイル共有に必要な操作ステップ数の比較。従来のQuick Shareは5ステップ、Tap to shareとAirDropは2ステップ

Tap to shareが実現すれば、その手間がなくなります。相手のスマホに自分のスマホをかざせば送信先が自動で決まるため、操作ステップが減ります。GoogleとSamsungが共同で進めていることから、PixelシリーズとGalaxyシリーズの両方で使える可能性が高いでしょう。

あなたに関係するポイント

友人と出かけたときの写真共有が変わります。撮った写真をその場で送りたい場面は多いのに、LINEで圧縮された画像を送るか、Googleフォトの共有リンクを作るか、どちらも手間がかかっていました。Tap to shareなら元の画質のまま数秒で送れます。

機種変更のときにも役立ちそうです。古いスマホから新しいスマホにデータを移す作業は、クラウド経由だと時間がかかります。端末同士を直接つなげば、Wi-Fiとあわせて高速にデータを移せる可能性があります。

仕事の場面でも使いどころがあります。会議中に資料のPDFをさっと隣の人に渡したいとき、メールやチャットを立ち上げる必要がなくなります。

知っておきたい注意点

現時点ではAndroid 17のテスト版で見つかった段階です。正式リリースの時期はGoogleから発表されていません。

NFCを使うため、NFC非搭載のスマホでは利用できません。最近の主要メーカーのスマホにはほぼ搭載されていますが、格安モデルの一部では省かれていることがあります。自分のスマホにNFCがあるかは、設定アプリの「接続」や「接続済みのデバイス」から確認できます。

AndroidとiPhoneの間では使えません。AirDropがiPhone同士限定なのと同じく、Tap to shareもAndroid同士の機能です。異なるOS間でのファイル共有は、従来どおりメッセージアプリやクラウドサービスを使うことになります。

日本での提供時期も未定です。Quick Share自体は日本で利用できているため、Tap to shareも対応する見込みですが、正式なアナウンスを待つ必要があります。