ドコモショップ56店舗で、集音器「cocoe Ear」の体験展示が始まっています。NTTソノリティが開発した製品で、2026年6月からドコモオンラインショップでの販売も並行しています。

価格は39,600円(税込)。補聴器専門店に踏み込む前の段階にいる人が、ふだん使っているキャリアショップで装着感を確かめられる選択肢が生まれました。

集音器と補聴器は、法制度の上で別々に定義されています。そこが、購入前に整理が要る最初のポイントです。

🩺 補聴器との制度上の差と対象の段階

cocoe Earは医療機器ではありません。NTTソノリティは「日常の聞き取りづらさを補う集音器」と位置付けており、薬機法上の管理医療機器には該当しません。

補聴器は薬機法上の管理医療機器です。難聴の改善を目的とした医療機器として分類され、販売には補聴器専門店での適合調整が伴います。集音器にはそうした認証はなく、一般の電子機器として販売されます。

cocoe Earが対象とするのは、「最近テレビの音量を上げることが増えた」「会話で聞き返す頻度が上がってきた」という早い段階の聴き取り困難です。耳鳴りが強い状態や、耳元での大きな声でないと聞こえない状態は、集音器の対象範囲から外れます。

cocoe Earの位置付けを示す図解

🛒 ドコモショップ体験展示の実際

全国56店舗のドコモショップで体験展示が展開されており、各都道府県に少なくとも1店舗あります。契約カウンター付近に設置されていることが多く、装着感と聴こえ方をその場で確かめられます。

補聴器専門店での試聴は聴力検査を伴うことが多く、気が重くなる人もいます。ドコモショップはふだんの通信手続きで馴染みのある場所のため、立ち寄るハードルが低くなります。

個人的には、「気になりはじめたけど専門店はまだ早い気がする」という段階の人に、この体験窓口の追加は実用的だと思います。補聴器専門店での精密な聴力検査とは役割が違う、その手前の確認場所として機能するからです。

ドコモオンラインショップとNTTソノリティの公式ストアでも購入できます。体験展示は一部店舗のみです。

⚠️ 雑音・ハウリング・テレビ接続の仕様

cocoe EarはNTTのPSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)技術を使って周囲の音を集音・増幅します。声だけを選別する機能ではないため、音量を上げると周囲の雑音も同時に大きくなります。雑音抑制機能は搭載されていますが、音声だけを完全に取り出すわけではありません。

静かな部屋での1対1の会話と、飲食店や駅構内のような騒がしい環境では、聴こえ方が変わります。体験展示ではこの点を実際に確かめられます。

ハウリングは、装着位置がずれたとき、音量が高いとき、マイク周辺にメガネのフレームや手が近づいたときに発生する可能性があります。完全には避けられない仕様です。

テレビ音声をcocoe Earに送るには、別売りの「cocoe Link」(10,560円・税込)が必要です。Auracast対応のトランスミッターで、テレビのHDMI ARC端子またはデジタル音声端子に接続して使います。

cocoe LinkはAC電源への常時接続が必要で、バッテリーは内蔵していません。テレビ本体のスピーカーと同時に音声を出力できるかは、テレビ側の音声出力設定に依存します。

📋 主な仕様

本体のみで集音のオン/オフと音量調整ができ、スマートフォンなしでも基本操作は可能です。アプリを使うと左右バランスなどの細かい調整に対応します。

項目cocoe Earcocoe Link
価格39,600円(税込)10,560円(税込)
主な用途集音・音楽再生・通話テレビ音声をcocoe Earへ送信
BluetoothVer.5.4 / SBC・AAC・LC3対応Ver.5.3
バッテリー本体約8時間非搭載(AC電源が必要)
片耳重量約10g-
防塵・防水IP54-

出典