仕事用とプライベートで電話番号を分けたい。SNSやフリマの登録に、自分の番号を出したくない。そんなときに気になるのが、auが2026年8月4日に始めた「セカンドナンバー」です。

1台のスマホで2つ目の電話番号を持てるサービスで、月額は550円です。ただ、これはデータ予備回線ではありません。番号を増やすことと、通信回線を増やすことは、きっちり別の話です。

電話番号は増える。通信回線は増えない

セカンドナンバーは、eSIMで追加する2つ目の回線です。使えるのは音声通話とSMSで、データ通信は対象外。公式ページには「データ通信およびRCSは利用できない」と明記されています。

RCSも使えません。RCSは、メッセージアプリで写真や既読をやり取りする新しいメッセージ規格です。

「2つ目の番号でテキストも画像も送れる」と期待すると、ここで予想と違う形になります。ここは別物です。

さらに、セカンドナンバーの回線で通話している間は、主回線でのデータ通信が使えません。通話しながら地図を開く、チャットを確認する、という用途とは相性が良くありません。主回線のデータも止まるからです。

対象はauの利用者で、UQ mobileやpovo、法人名義は対象外です。対応端末は2回線同時待ち受けができるeSIM対応スマートフォンで、申し込みはMy auかauショップ、1つのau回線につき1回線までです。

SMSの受信はできるので、認証コード用の番号として使えます。迷惑電話を主回線に届けたくない、という目的にも合っています。ただし、動画や地図、テザリングといったデータ系の用途では、この番号は何もできません。

月550円の内訳。通話料とSMS料は別にかかります

月額は550円です。これに電話ユニバーサルサービス料と電話リレーサービス料が加わります。通話料は22円/30秒、国内SMSの送信は3.3円/通です。

主回線でかけ放題や家族割に入っていても、セカンドナンバーには適用されません。家族割プラスの回線数カウントも対象外で、通話は従量のまま22円/30秒がかかります。

料金に日割りはありません。月途中の契約・解約でも月額550円がそのままかかります。eSIMの設定が終わっていなくても、契約日から課金が始まります。

主回線を解約すると、セカンドナンバーも解約になります。UQ mobileやpovo2.0へ番号を移す場合も同様で、単独では契約を続けられません。

無料で付くのは、電話きほんパック(V)の一部です。お留守番サービスEX(遠隔操作を除く)、迷惑電話撃退サービス、割込通話、三者通話が使えます。

店頭申し込みでは、電話番号の下4桁を選べるYOU選番号に対応します。セカンドナンバーと同時に申し込むと、手数料1,100円が実質無料です。特典の終了時期はまだ決まっていません。

povo2.0などのサブ回線とは、役割が違います

セカンドナンバーと比べられることが多いのが、povo2.0などのサブ回線です。この2つは役割が似ているようで、方向性がはっきり違います。サブ回線はデータ通信を主目的にできるのに対し、セカンドナンバーは音声とSMS専用です。

通信障害や圏外のときに使うデータ通信の予備が欲しい場合、セカンドナンバーは役に立ちません。データ通信そのものが使えないからです。予備を確保したいなら、データ通信ができるサブ回線や別のプランを用意するのが現実的です。

auの副回線サービス(新規受付終了)とは、セカンドナンバーを同時に契約できません。すでに契約している場合は、解約を終えてから申し込む形です。

セカンドナンバーとサブ回線の違い

比較項目au セカンドナンバーpovo2.0などのサブ回線
主な目的2つ目の電話番号を持つ2つ目の通信回線を持つ
データ通信使えないプラン次第で使える
月額の考え方550円+通話・SMS従量必要なデータをトッピング
通話定額対象外プラン次第

セカンドナンバーは、電話番号の露出を減らすためのサービスです。仕事用の連絡先を分ける、SNSやフリマの登録用を確保する、といった用途に向いています。データ通信の予備を探している場合の選択肢には、入ってきません。

正直なところ、最初に「月550円」だけ見たときは、データ付きのサブ回線が出たのかと思いました。中身を確認したら、番号を分けることに全力を注いだサービスでした。

データ通信やRCSを対象外にした割り切りは、個人的には好きなんですよね。最初からできることを明示してくれるからです。

出典